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ハンドピースについて

サイノシュア社のロングパルスアレキサンドライト機(LPIR・SuperLPIR)では、機械本体の中でレーザー光線がつくられ、 細いファイバーケーブルを通って照射部(ハンドピース)まで送られます。
一方、コヒレント社のダイオードレーザー(LightSheer)では、ハンドピースの中でレーザー光線が発生します。

写真中央の白いチューブがレーザー光線を運ぶファイバーです
写真中央の白いチューブがレーザー光線を運ぶファイバーです

どちらの方式でも、波長と1発の持続時間は永久脱毛が可能な条件を 満たしていますから脱毛効果に有意差はありません。
レーザーの発振源がハンドピースの中にあるから重くて操作性が悪い。 脱毛効果に差がないのなら操作性のよいアレキサンドライトの方が勝れているとお考えの先生がいらっしゃるようです。 私やスタッフも最初はそのように考えたのですが、それは間違いです。

ヘヤドライヤーのようなものがダイオードのハンドピースで、大きく重いです。
ヘヤドライヤーのようなものがダイオードのハンドピースで、大きく重いです。茶色のものがSuperLPIRのハンドピースで、中は空洞なために軽いのが特徴です。

レーザー光線そのものに差がないのに、痛みの程度・副作用の頻度・脱毛効果のすべてにダイオードレーザーはアレキサンドライトレーザーより勝れています。 だからこそ渋谷高橋医院でなんの問題もなく稼動しているアレキサンドライトの使用を取りやめたのです。
ダイオードレーザーのハンドピースが大きく重いのはハンドピースの中に冷却装置が内蔵されているからなのです。 冷蔵庫やエアコンの冷却方式と同じように冷却剤がハンドピースの中を循環していて、そのために照射口の温度が常に一定(4℃)に保たれているのです。

レーザー脱毛の黎明期にはその必要性が認識されていなかったのですが、冷却装置は安全で効果的な脱毛をおこなううえで不可欠な装置ということが分かってきました。 ですから、LPIR・SuperLPIRに外付けする冷風機がオプションとして販売されるようになりましたし、 代替フロンガスがレーザー照射と同時に吹き出すようなアレキサンドライトレーザー機も出現したのです。

ある人とメールをやり取りしていて一言で表現してくれました。 ダイオードの冷却装置は水冷式なのですねって。まさにそのとおりです、水冷式の冷却装置は空冷式の装置より馬力がでるのです。 (私が子供の頃の自動車は、ほとんどが空冷式でしたが技術の進歩した現在は水冷式のエンジンばかりになってしまいましたね・・・)

と、ここまで書いて「水冷式」という表現の発案者に文章を見ていただきました。
「水冷式」「空冷式」という言葉をもっと説明しなくっちゃ・・・とのことで、以下のような説明をしていただきました。

車や飛行機のエンジンで考えてみると、エンジンのシリンダーを均等に冷却しなければ、シリンダー内の温度が上昇していき異常振動の原因となりますね。 (例えばノッキングなんかも起こります)終いにはエンジンが止まってしまいます。
エンジンが高性能、すなわちシリンダーの数が増えるほどエンジン内の温度が上昇しますから効率よく冷却しなければならない。
バイクは空冷式が主流で自動車が水冷なのもそのためですね。水冷式エンジンはエンジン内を水や油(油冷式)で循環させてラジエータで放熱する。 放熱といっても空気に触れさせるだけですが。
レーザーも同じで出力を上げて照射していけばいくほど空冷では効率が悪くなるというのは、冷気の噴射口から皮膚の表面に冷気が当るまでに、 冷気が室内の空気循環で拡散されたり、通常の皮膚からの放熱や室内空気との温度差で冷気温度が上昇してしまう。といったところでしょうか。
ダイオードのように照射口が皮膚に密着して照射すればそのような問題は解決されますし、冷却媒体はラジエータで放熱されていれば冷却が安定します。

即興で考えてみたのですが、こんなところでしょうか。とにかく冷却がしっかりしていれば、高い出力で照射できるわけですね。

私の文章より遥かにわかりやすいですね。ありがとうございました。

2000年5月25日
高橋知之記

脱毛用レーザー装置には当院で使用していたロングパルスアレキサンドライトレーザーのように照射口を皮膚から離す「非接触式照射」と、 ダイオードレーザーのように皮膚に密着させる「接触式照射」に大別できます

冷却方式から見ると「非接触式照射」では「空冷式」、「接触式照射」では「水冷式」となるわけです。 上記文章を書いた時点では「接触式照射」ができる機械はコヒレント社のダイオードレーザー装置(LightSheer)だけであったので、 ダイオードと表記するだけでよかったのですが最近になって別のメーカーから接触式のダイオードレーザーが発売されました。

JPSホームページを御覧になった方から「私が受けている病院のダイオードは写真のものとは違います。大丈夫でしょうか」と いった相談を受けることが多くなってきました。
この脱毛機は、米国の「パロマー社」が製造している「SLP1000」という機械です。コヒレント社のLightSheerと同じく接触式冷却照射です。 機械本体はコンパクトでハンドピースはとても小さく軽量でアレキサンドライトレーザー並みです。 そして、レーザー光線自体のスペックは十分に永久脱毛できる数値です。 (実は、どちらのダイオードレーザー装置もハーバード大学医学部のアンダーソン博士の研究成果を提供されて開発されたそうです。双子のようなものだということです)

レーザー光線は同じであるがハンドピースが軽くて小さい、それでいて接触冷却なのですからダイオードレーザーにも第2世代誕生なのかと 感激しながら学会の展示場に赴きました。 続きはこちらを御覧ください。

2000年10月29日
高橋知之記




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