渋谷高橋医院HOMEへ
tel:03-3463-1150 mailto:info@takahashi.clinic.ac
  1. 東京 渋谷高橋医院
  2. 資料館(ピアス・脱毛・美顔)
  3. 光治療機 エステラックス(メディラックス)について

光治療機 エステラックス(メディラックス)について

本ページを御理解いただくには光治療(光脱毛)に関する知識が必要です。
また、前もってフォトフェイシャル(PhotoFacial)フィシオフラッシュ(FisioFlash)コスモライト(CosmoLight)のページをお読みください。
本ページではそれらのページで書きました光脱毛機に共通する事柄は省略してあります。
それらの機械と比較しながらエステラックスの説明をさせていただきます。


エステラックスはエステサロン用の光治療機ですが、同じハンドピースを用いたメディラックス(MediLux)という姉妹機が医療機関では使用されています。
そしてコスモライトと同じくハンドピースを皮膚に押しつけて光を照射するのでグリッドスペーサーが不要だとメーカーでは説明しています。 本当にそうでしょうか・・・。本当にグリッドスペーサーは不要なのでしょうか。


メーカーによれば低出力で優しく効率的に脱毛できるのは 「Photon Recycling」という仕組み(特許)があるからだそうです。 フォトンというのは物理学用語で「光子」ですが、ここでは単純に光線のリサイクルという意味合いです。
上の図はカタログからの借用ですが、ランプAからでた光は皮膚表面に到達し毛根Bで脱毛効果を現わしています。 しかし、すべての光が表皮を突き抜けるので はなく皮膚表面で反射して脱毛に供されない光もあります。 エステラックスのメーカーは表皮を突き抜きぬけずに反射してしまう量は50%にも及ぶと言います。 (以前に他のメーカーの技術系の人から20~30%くらいが反射するとも聞きました。皮膚の表面の性状によっておおきく異なるのでしょう)
光のリサイクルというのはハンドピースの中を鏡面仕上げにすることによって、戻ってきた光を再び皮膚表面に送りとどけるというアイデアです。 (図でいえば、Bで反射し、さらに、C→D→Eとハンドピースの中を反射してターゲットFに戻ってくるということです)
しかし光の出力測定はハンドピースの外で行なうわけですから、例えば測定値が10ジュールであればリサイクルが行なわれても行われなくても、 同じエネルギー量に違いはありませんので身体に及ぼす影響は同じです。 100%のリサイクルが行われればランプのパワーが半分で済みますので小さなランプで済むかもしれませんが、 脱毛そのものを効率的に優しく行なうことができるかどうかには関係ないことです。


これはコスモライトのカタログのコピーです。 冷却ジェルを使わずに接触照射ができる理由は950ナノメートルよりも長い波長をカットする「水フィルター」のためと説明しています。 メーカーはそう説明しますが、実際には火傷(ヤケド)が起きていますので販社は私にグリッドスペーサーの製作を依頼し、そして完成しました。 販社の説明では「脱毛モードよりも美顔モードで火傷(ヤケド)が多い」ということです。
美顔モードと脱毛モードの違いは短い波長のカット値であって長い波長のほうは同じ水フィルターです。 美顔モードは550ナノメートル(黄色い光)でカットし、脱毛モードは600ナノメートル(オレンジ色の光)でカットしていますが、 カットする値が短いほど火傷(ヤケド)しやすいという理論に合致しています。


これはフィシオフラッシュのハンドピースです。 メーカーは「水フィルター」とは言っていませんが、AとBは水の出入口で、ランプの回りをガラスCを通して見 ることができます。 コスモライトと同じく水フィルターです。(水を循環させる目的はフィルター機能ではなくランプの発熱対策です)
同じ水フィルターを搭載しながらフィシオフラッシュでは冷却ジェルが必要であると言っているのです。 フィシオフラッシュの光学フィルターのカット値は550ナノメートルの黄色い光ですから、コスモライトで起きている現実と符号します。
どうやら550くらいのカットフィルターで、低出力での施術はともかくとして、 よい結果を得るためにある程度出力をあげた場合には皮膚を冷却するジェルが必要という経験則が成り立つようです。


これはエステラックスのハンドピースです。フィシオフラッシュとまったく同じように水の出入口があり、ランプの周囲を循環する水が見えます。


この機械のフィルターのカット値は525ナノメートルです。 光は波長が短くなればなるほど皮膚透過性が減弱して皮膚表面に加わるエネルギーが増加していきます。 エステラックスが使用している波長はコスモライトの美顔モードやフィシオフラッシュの550ナノメートルよりももっと火傷(ヤケド)のリスクの高い波長なのです。 従って、上記経験則から言えば冷却ジェルは必須であり、従ってグリッドスペーサーも必要となります。
でもメーカーはコスモライトと同じく冷却ジェルなしの接触照射でよいと言っています。

私には同意できません。
グリッドスペーサーというアイデアが実際に実行されたのは今年の初夏であり、その重要性に気づいていないやメーカーや販社がほとんどですので、 知らないことに非はないのですが、日々火傷(ヤケド)の不安に苛まされているサロンスタッフは真剣です。
あるサロン社長から「メーカーの意向はどうでもよいのです。高橋先生が良いとおもわれるであれば造ってください」という太っ腹な申し出を受けました。 そうしてこのエステラックス用グリッドスペーサーは完成いたしました。


光脱毛の原理を一言で言うと、 「皮膚の中の毛根にある大量のメラニンが燃えて、それに接する毛包にある毛の工場である幹細胞が障害を受ける」というものです。 光は皮膚を通過する際におおきく減衰します。 減衰しても毛根を燃やすだけのエネルギーがあるのであれば、減衰前の皮膚表面でのエネルギー量は相当なものでしょう。 ところで表皮にも少量のメラニンが散在しています。 減衰した光で毛根を燃やせるだけのエネルギーがあるのならば、少量のメラニンといえども、減衰前の光線には反応して火傷(ヤケド)してしまうこともあるわけです。 日焼けしている人や色黒の人では火傷(ヤケド)するリスクはよりおおきくなります。
皮膚表面が火傷(ヤケド)しないで脱毛できるというのならば、その程度のエネルギーで毛根を燃やすだけの十分なエネルギー量であるかどうか疑問です。 皮膚に冷したジェルを厚く塗って、表皮を冷しながら照射すると火傷(ヤケド)せずに、それより奥にある毛を燃やすことができます。


江戸時代の消火方法は現在のものとはまったく違って、燃えている家屋に水をかけて鎮火させるのではなく、強力なポンプもありませんでしたから、 燃えている家の周辺の家を延焼を防ぐために叩き壊したのだそうです。 路地ごとに写真のような防火用水があったそうですが、ここの水を頭からかぶってずぶ濡れになって叩き壊したとのこと、自分の身体が火傷(ヤケド)しない工夫です。 皮膚表面の延焼を防ぐためにジェルを塗っておくことと合い通じるものがありますね。
表皮のメラニンは毛根のように「塊」ではなくパラパラと散在していますので個々のメラニンが燃えて発する熱量はおおきくありません。 おまけに発熱する場所は皮膚表面です。発生した熱はジェルに吸収されてしまうのです。ジェルの主成分は水です。

台所で調理中に手に火傷(ヤケド)した場合には皆さんどうしますか?
(1)氷水に浸す (2)冷えていない水に浸す (3)火傷(ヤケド)した場所を窓ガラスに押しつける
答は(1)または(2)ですね。(1)がより良いでしょう。(3)を選んだ人はいませんよね。

美顔モードでも同じです。


念の為に図を変えて説明します。美顔モードでは脱毛モードよりも出力が低いですから、

(1)色白の皮膚であればシミの部分以外にはメラニンが少ないので、冷却ジェルがなくてもシミの部分だけに選択的に反応します。

*白の中の黒は簡単に識別できる。イラン戦争で、昼間は軍事施設だけを爆撃できました。

(2)色黒の皮膚であればシミの部分以外のメラニンが多いので、皮膚全体に火傷(ヤケド)しやすくなります。

*闇夜のカラスとまではいかなくても夕暮れ時のカラスは見つけにくいです。イラン戦争で、夜間では病院などを誤爆してしまいました。

(3)冷却ジェルを塗ればシミのある部分とない部分との発熱量は異なるので、発熱量の少ない部分は火傷(ヤケド)を防ぐことができます。

*おおきな建物の近くの小さな家では誤爆があっても延焼しないようにあらかじめ家の外壁に水をかけておくとよいでしょう。 (梅雨時には少ないですが、乾燥した冬場には山火事も多いです)

冷したジェルを皮膚に塗ったうえで照射することがとても大切であると御理解いただけたとおもいますが、 冷したジェルを塗った皮膚に冷えていない照射ガラスを押しつけても効果はありません。 押しつければジェルの厚みは無いに等しくなり皮膚温ですぐに温められてしまいます。 すばやく照射したとしても発熱を吸収するだけのボリュームはありません。 塗ったジェルには2ミリ程度の厚みが必要なのです。


レーザー光線と光脱毛機で使うフラッシュランプからの光線は似て非なるものです。
レーザー光線は直進光ですから光源と受光面との距離に多少の差があっても受けるエネルギー量におおきな違いはでませんが、 フラッシュランプの場合は拡散光ですから距離の2乗に反比例して受けるエネルギー量は減弱していきます。(左図)
すなわち光脱毛ではレーザー脱毛にくらべてハンドピースと皮膚の距離を一定に保つということが大切なわけです。
コスモライトの基本的な使用方法はハンドピースを皮膚に接触させて照射するというものです。 そういった使用方法ではハンドピースの中の発光源であるキセノンランプから皮膚までの距離は常に一定です。(右写真)
コスモライトがそうであったように、エステラックスの基本的な使用方法はハンドピースを皮膚に接触させて照射するというものです。 そういった使用方法ではハンドピースの中の発光源であるキセノンランプから皮膚までの距離は常に一定です。

しかし、皮膚に接触させて照射するのではなく、火傷(ヤケド)防止対策としてハンドピースを少し浮かせて皮膚の間に冷したジェルを置くとなれば話は違ってきます。 以下、問題点と解決法を説明します。


施術手順としては、皮膚面と照射口の間をこのように少し(2mm)離して、


その隙間を冷した透明ジェルジェルで満たして照射します。 冷やしたジェルは皮膚表面で発生した熱を吸収しますが、毛根の周辺に発生した熱は深すぎて吸収できません。 その結果、毛根は燃えて回りの毛包を障害して永久脱毛をなしうるのです。
照射口のどの部分でも皮膚面との距離が常に一定であるのが理想です。 光エネルギーは距離の2乗に反比例して減弱していきますから、設定どおりのエネルギーが身体に伝わらないことになってしまうのです。


皮膚に触れるか触れないかの右端とおおきな隙間のある左端では皮膚の反応は全くといってよいほど異なるでしょう。


これくらい極端になると、接触している左端では火傷(ヤケド)が起きるかもしれません。
ガラス面と皮膚の距離を常に一定に保つ工夫がグリッドスペーサーです。


グリッドのないスペーサーだと上の図のように中央部で皮膚が盛りあがって照射口に近づきすぎて火傷(ヤケド)してしまうのです。 グリッドで細かく仕切ることで下の図のように皮膚の盛りあがりをなくそうというアイデアなのです。 詳しくはこちらを御覧ください。


これが完成したグリッドスペーサーを装着したエステラックスのハンドピースです。
さて既に完成しているフィシオフラッシュフォトフェイシャル用のグリッドスペーサーの説明ページで 私が心配していることは、冷したジェルの循環です。 グリッドスペーサーのそれぞれの小区画にはいったジェルがいつまでもそこに留まっていれば、ジェルは暖かくなり冷却効果は半減してしまいます。 完成したグリッドスペーサーで最初に確認したのはこのことです。
肉眼ではっきり確認できるように、フォトリボーンで用いる灰色のプラズマジックジェルをグリッドスペーサーの中に閉じ込めたうえで皮膚に押しつけてみました。 灰色のプラズマジックジェルが外にでてくれば目論見は大成功です。 その様子を動画で撮影しましたので御覧ください。 こちらです。

さてジェルの循環は確認できましたので、グリッドスペーサーを使った施術の手順を説明しましょう。
グリッドスペーサーを使用せずに施術する場合には、

(1)冷したジェルを照射する皮膚全体に塗る。

(2)ハンドピースを両手でしっかり持って、ガラス面と皮膚の間が2ミリを維持しているか覗きこむように照射する。

というのが丁寧な施術です。しかし広範囲にジェルを塗ってしまうと施術の最後の方ではジェルが体温で温められて冷却効果が損なわれてしまいます。 施術の最初と最後では条件が異なってしまうわけです。 これでは施術の標準化は達成されていません。手際のよい人と悪い人では違った結果がでてしまいます。
グリッドスペーサーを着けたハンドピースは皮膚に押しつけますので片手で操作ができます。 あいた片手で冷したジェルボトルを持つことができますので、照射ごとにジェルを皮膚にではなくガラス面に塗ることができるようになります。 ジェルは体温で温められませんので施術の条件がいつも一定となり標準化が達成できるわけです。 新人でもベテランでも手際の差はあっても結果は同じになるというわけです。
こちらの動画はグリッドスペーサーを着けた コスモライトの施術風景です。 エステラックスの施術も基本的にはこれと同じです。 フィシオフラッシュのように回転させながら照射する必要が ありませんのでとても簡単です。

ひとつだけ注意しておいて欲しいのは皮膚のマーキングについてです。 私のクリニックでは照射漏れを防ぐために皮膚を赤いインクでマーキングしてから照射していますが、 私のところで使用しているダイオードレーザーは赤い色素に反応しない800ナノメートルの波長の光線なので、そのようなマーキングができるのです。


赤い色素への吸収のピークは580ナノメートルくらいですからエステラックスとフィシオフラッシュではマーキングしないほうが賢明だといえます。


機械のスペックをみてみましょう。1~6とa~cの9種類の出力設定が選べます。


カタログ数値は緑字、実測値は白色です。この機械を実際に使用しているエステティシャンに聞きますと、 設定1と2は効果がないので実際には3~4を使うことが多いそうです。 5は条件の良い人に使用、6は危険なので使用しない、a~cは一時的な脱毛しかできないと販社自らが言っているとのことです。
設定3はカタログ値ではパルス幅(光1発の持続時間)40ミリ秒で11ジュールという出力ですが、


フィシオフラッシュで同じ設定にすると効果がでません。

設定4はパルス幅20ミリ秒で12ジュールという出力です。

これはコスモライトの色白で条件の良い人に対する標準設定とほぼ同じです。 そうしてみると、フィシオフラッシュやコスモライトが効果がない設定条件でも脱毛できているということになります。 実際にできているそうです。
どうしてでしょうか? 答はフィルターのカット波長にあるのではないかと私は推測します。 すでにお示ししましたように、エステラックスは525ナノメートルでカットしていますので他の2機種にくらべて短い波長がでています。 このような短い波長はよほど注意しないと火傷(ヤケド)を起こす危険なものです。他の2機種にくらべて、より冷却ジェルが必要でしょうし、 冷却ジェルを使う場合にはグリッドスペーサーは必須です。
まさに、グリッドスペーサーはエステラックスにこそ必要ではないかと考えるしだいであります。
エステラックスは市場に現れて2年弱ですが急速に普及しているそうで、すでに200台近くが稼動しているとのことです。

私のところにも時々火傷(ヤケド)の相談が寄せられています。

これは最近の例ですが、グリッドスペーサーを使えばこのようなひどい火傷(ヤケド)はなくなるはずです。 しかし、グリッドスペーサーを使いさえすればそれで事足りるとは残念ながら言えません。 根本的な問題である525ナノメートルという波長をどうにかしないことには安心して日本人には使用できません。


これはエステラックスのメーカーであるパロマー社のカタログから借用したものです。 今現在、日本で使用されているのは左の黄色いハンドピースです。 使用適用には脱毛・皮膚若返り・色素性疾患とあります。 右側の赤いハンドピースはカット波長が650-1200の脱毛専用です。
650ナノメートルというのは、日本人にとってはコスモライトの600ナノメートルよりも更に安全な波長です。 メーカーは日本人の肌に相応しいハンドピースを用意しているのですから現場のサロンはそれを採用すべきではないでしょうか。
私は赤いハンドピースとグリッドスペーサーを組合わせれば相当な改善が期待できるとおもいます。

2003年11月3日
文責者:渋谷高橋医院 院長 高橋知之 (E-mail: Tomoyuki@Takahashi.MD)
本文全体を印刷し配布することは御自由です。 印刷しやすいように編集したこちらのPDFファイルを御利用ください。
ただし本文の一部を抜粋して引用あるいは配布することは文責者の許諾を得てください。




渋谷高橋医院がFacebookに公式ページを開設しました。そちらでも最新情報をお届けしています。Facebookの『いいね!』・『チェックイン』でプレゼントやクーポンが貰えるキャンペーンを実施中です。

最新美顔器・イントラセル
ドクタータカハシのHPへ
スタッフ募集中

ページの先頭へ戻る