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エステサロンにおけるIPL脱毛の抜本的安全対策 =クールチップ=

レーザー脱毛機からの光線が直進光であるのに対してIPL脱毛機からの光線は拡散光です。 拡散光の場合は光源からターゲットまでの距離が長くなると受けるエネルギー量は減少しますので、 別ページなどで何回も述べているとおり、 IPL脱毛の場合は光源からターゲットまでの距離を一定に保つことがとても重要です。

一方、レーザーであってもIPLであっても、毛根を燃焼させうるエネルギーを投与しても皮膚を火傷(ヤケド)させない工夫も必要です。

私が使用しているルミナス社のダイオード機は比類なく優秀な機械ですが、 その理由は強力な接触式冷却装置を内蔵しているからです。 このおかげで「押す・拭く・ジェル」という施術の基本原則さえ守れば 機械の最高出力まであげることができて女性の口周りの細い毛まで永久脱毛することができるのです。

エステティックサロンで使用されている脱毛機でこのような冷却装置が内蔵されている機械はエステライトだけです。 そのエステライトにしてもメーカー仕様のままだとハンドピースのガラス面(光線の出口)が脆弱なために「押す・拭く・ジェル」を行なうことができません。 失礼ながら宝の持ち腐れのようなものですが、私が考案したサファイアチップを着ければ立ち所に「押す・拭く・ジェル」ができるスーパーマシンに変身いたします。 詳しくはこちらを御覧ください。

冷却装置を内蔵していない機械の安全対策として 私はグリッドスペーサーを考案しました。 今現在グリッドスペーサー対応の機械はフィシオフラッシュコスモライトエステラックスの3機種です。

私はグリッドスペーサーを使用しているサロンの方々と 光美容研究会という勉強会を立ち上げているのですが、 そこでの話ではグリッドスペーサーを使いはじめて火傷(ヤケド)は1/3~1/4くらいに減少したと聞いております。 相当に減ったのは事実ですが、色黒の人や出力をあげた場合にはやはり時として火傷(ヤケド)は起きているようです。 ジェルの温度を下げれば火傷(ヤケド)する可能性は少なくはなりますが、 それでもこちらのように限界はあります。

サファイアチップをつけたエステライトと同様な安全性を確保できないものかと考えつづけてきたのですが、やっと結論がでました。

おさらいがてら説明しましょう。

脱毛用光線はメラニン(黒い色素)に吸収されます。毛根はメラニンの塊ですからエネルギーが集まって激しく燃えます。 そうすると毛を包んでいる毛嚢壁にある毛の再生細胞(幹細胞)が障害を受けて永久脱毛となります。 詳しくはこちらを御覧ください。

しかし、皮膚表面(表皮)にも小さなメラニン顆粒がたくさんあります。 色黒の人はその量が多いので脱毛できるほどのエネルギーでは火傷(ヤケド)してしまうのです。

皮膚の上に冷やした透明ジェルを塗って照射すれば小さなメラニン顆粒からの熱はジェルが吸い取ってくれるので火傷(ヤケド)することはありません。

しかしハンドピースを皮膚に対して常に一定の距離に保つことは不可能です。このように傾くこともあるでしょう。 そしてハンドピースが皮膚に接触したところでは火傷(ヤケド)するでしょう。

常にこのような距離を保つ工夫がグリッドスペーサーですが、それにも限界があるのはグリッドスペーサーのページで既に述べたとおりです。

今回の私のアイデアというのは、流動体であるジェルを間置するのではなく冷えた透明の固形物を間置できないだろうかというものです。

例えば、透明の薄い氷を皮膚にのせて、そのうえから照射すると考えてみてください。

表皮はまず火傷(ヤケド)しないでしょう。おまけにハンドピースを皮膚に押しつければ毛根が浅くなりますので脱毛効率もあがるはずです。 でも真皮だって冷えるでしょうから毛根が燃えないのではという疑問もおありかとおもいます。

火傷(ヤケド)するのはメラニンが散在している表皮です。(真皮には通常はメラニンはありません) 図でおわかりのように表皮には血管はありませんが真皮にはたくさんの血管があります。 表皮を氷で冷やしても真皮には暖かい血液が循環しているので温度はさほど下がらないのです。 (雪が積もった屋根の下でも温水が循環する床暖房があれば寒くはないのです)

ワンショットなら氷片でも対応できますが実用的ではありませんよね。

実用レベルのものを考えました。 フォトリボーンで使用しているアイデアを 流用すればよいことに気がついたのです。

これはコスモライト(エリプスフレックス)のハンドピースですが、下の金属の箱が答えです。 クールチップ(CoolTip)と名づけました。2枚の耐熱サファイアガラスの間に冷却水を循環させようというアイデアです。

クールチップを装着するとコスモライト本来の施術方法よりも3ミリほど皮膚から離れますがガラス側面は金属で被われています。 この側面は鏡面仕上げになっていますので、本来は横漏れしていた光を反射させて皮膚に戻しますのでエネルギーロスは最小限となります。

この外付け冷却装置はコスモライトだけでなくどのようなIPLにも応用できます。それぞれのハンドピースに合わせて造ればいいだけの話です。

たとえばこれはエステラックス用のクールチップです。すなわち、すべてのエステティックサロンでのIPLに対応できるのです。

後ろの箱が冷却水をつくる機械です。

実際に照射してみました。機械の最高出力で私のスネ毛に照射したのですが(それほど毛深くはないので)痛みは僅かでした。 写真は15分後ですが毛穴の回りが赤くなって反応しているのがわかります。

冷却装置の内蔵されていないIPLでは火傷(ヤケド)問題を抱えていますので、たとえ機械に余力があったとしても最高出力は20ジュール程度に抑えられています。 そして抑えていてもときどき火傷(ヤケド)が起きるのが現実です。

この外付け冷却装置であるクールチップを着ければ、 だれが見ても真っ黒だというくらい日焼けした人でない限り最高出力で照射しても火傷(ヤケド)が起きるとはおもえません。 しかし、効果のほうは本来の機械性能に依存するはずですので20ジュール程度では女性の口周りはもとより、太ももでも難しいのが普通です。

ところで、一般に同一箇所を「重ね照射」するのは火傷(ヤケド)の原因になるので行なってはいけないことになっていますが クールチップを使用すればそうではないのです。 光脱毛では照射から次の照射までは充電時間の関係から最短でも2秒が必要なのですが、 クールチップの冷却効果によって表皮は2秒後には元通りになっていますので「重ね照射」しても火傷(ヤケド)することはありません。 一方、真皮にある毛根の温度はクールチップの冷却効果が及びませんので、 1回の照射で十分に加温されなくても「重ね照射」することによって段々と高くなってくるはずです。

これは女性の太ももにコスモライトの最高出力で2連発~5連発して2時間後の写真です。 施術後には冷やしたタオルなどでの冷却も行ないませんでしたが火傷(ヤケド)は全く起きていません。 こちらは5連発照射時のビデオです。

2連発・3連発では皮膚には何の反応も起きていませんが、4連発・5連発では一部の毛穴には発赤が認められています。

クールチップを使用することによって火傷(ヤケド)を起さずに常に機械の最高出力で安全に施術することができて、 効果に不安がある場合には何回でも「重ね照射」することもできるということが御理解いただけたとおもいます。

ある業界紙はこのような記事を書いてくださいましたが、 私はこのクールチップがエステ脱毛から火傷(ヤケド)を追放すると確信しています。
2004年4月4日

文責者:渋谷高橋医院院長 高橋知之
こちらは本ページを印刷しやすいようにPDFに編集したものです。当該PDFに関しては印刷し配布することを許諾いたします。




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