P-NAINによるホクロトリートメント
フォトフェイシャルが得意とするのは色の薄い色素沈着、いわゆる「シミ」です。
シミに対して、照射直後に少しばかり濃くなって赤黒く腫れたように見える出力設定をさがして、
3~4週間おきに何回も繰り返しトリートメントを行ないます。
1回のトリートメントでこのようにきれいに取れることもありますが、
むしろ例外であって、そうでないことのほうが多いです。
回数を減らそうとして出力をあげるとシミ以外の皮膚も反応して痛いですし、ヤケドのリスクが高くなってしまいます。
先日、あるスタッフが腕を見せながら
「実は、自分の濃いめのシミに出力をあげて照射したらこんなになっちゃいました。以前に同じ出力で足のシミはきれいにとれたんですけど・・・」
と言ってきました。
足のときはうまくいったようですが、腕は足よりも色黒だったのでシミ以外にも強く反応してしまったようです。
この写真は照射から10日後のもので目的であったシミ自体はきれいにとれて、まだ少し赤味が残っています。
濃いシミやもう少し濃いホクロとなると少ない回数で確実に処理するのは難しいといえます。
脱毛の場合の出力はフォトフェイシャルの場合よりも遥かに高いですから、
ホクロをヤケドさせないように、ホクロのうえに白いテープを貼って施術する場合があります。
ホクロへの照射を避けたくてそこを覆うのであれば、ホクロだけに照射したい場合はホクロ以外を覆えばよいと考えました。
そこでこのような道具をつくってみました。ステンレスに小さな穴をあけて、それ以外からは光線を遮ろうというわけです。
メタルチップと呼ぶことにしました。
こちらは実際のトリートメントの様子です。
御覧のように特殊な技術を要するわけでもなくとても簡単で、印つけから終了までほんの僅かな時間で済みます。
光線のパルス幅や出力はホクロの大きさや場所にかかわらず一定ですので初心者が行なってもベテランが行なっても常に同じ結果が得られますし、
特筆すべきは痛みがほぼゼロだということです。本当に痛くないのです。
医療機関ではこのようなホクロの患者さんが来ると、局所麻酔をしたうえで電気メスか炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)という機械で治療します。
麻酔が必要な治療は医師しか行なってはいけません。看護師であろうと行なえば医師法違反となります。
医師しか行なってはいけない行為を医行為といいますが、
医行為とは「医師の医学的判断および技術をもってするのでなければ人体に危険を及ぼすおそれのある行為」です。
麻酔注射を打つ行為は100%医行為と解釈されています。
CO2レーザーを操作してホクロを削る行為は、一歩間違うと深く入りすぎて、
血管や神経を傷つけたりする可能性もありますので一般には医行為と考えられています。
まあ、手先の器用な人を訓練すればできないことはないですが、少なくとも麻酔せずには痛くて不可能です。
こちら
は麻酔をしてCO2レーザーでホクロを削っているところです。

左側はP-NAIN、右はCO2レーザーでのトリートメント前の写真です。P-NAINのほうが若干大きいです。

直後です。P-NAINは光線を当てただけですが、CO2レーザーのほうは削れぐあいを確認しながらの作業ですから直後には傷がむきだしとなります。
化膿どめの軟膏を塗ってガーゼか絆創膏をあてなければなりませんが、P-NAINのほうは何の手当ても不要です。

2日後です。P-NAINのほうは平坦になったように見えます。CO2レーザーのほうはカサブタができています。

4日後です。P-NAINのほうは小さくなって色も薄くなってきました。CO2レーザーのほうは変化なしです。

9日後です。

23日後です。CO2レーザーのほうは赤味が残っていますがP-NAINのほうは落ちついてきました。
このようにシミに近い平坦な小さいホクロに限ってではありますが、
P-NAINを使えば無麻酔で簡単にトリートメントできることがお分かりいただけたとおもいます。
(盛りあがっているようなホクロや大きなホクロは無理です)
2005年12月5日
このトリートメント法は軟膏塗付や絆創膏が不要で、直後からお化粧ができます。
普段の日常生活に変化をきたさないことを「ダウンタイムがない」と専門家は表現します。
ダウンタイムがないことで沢山の方に喜ばれているのですが、先日ちょっと変わったクレームがありました。
こちらにまとめましたので御覧ください。
2007年9月3日
渋谷高橋医院院長 高橋知之 記
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